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歐慶祥

Author:歐慶祥
(中文名は台湾の友人に名付けてもらいました)



Models:WW2を中心にAFV中心ですが、ストックがたくさんある積みモデラー。なんだかんだでドイツ戦車が多いです。最近は英軍戦車と歩兵の情景も作りたいと思案中。 艦船や航空機にもちょっかいだしてます。



Military:ちょくちょく軍装品集めてましたが、黒歴史化して放置したり処分したりで退却中。 たまにWW2中華民国軍をいろいろ(余波で英軍、現用台湾も)調べてはいます。




記事は筆者の知識不足もあり、随時加筆修正しています。お気づきの点ありましたら、指摘して下さると幸いです。

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ボービントン戦車博物館(7) IV号戦車 (PzKpfw IV)

 さて、個人的に大好きなIV号戦車です!
 思い入れがあるので、念入りに見てきました。


P2224654.jpg

 ボービントン戦車博物館のIV号戦車は、説明ボードによると「D型の車体にH型の砲塔を搭載したハイブリッド車」となっています。
 説明では終戦時に捕獲されたものが51年に博物館に寄贈されたとなっています。安易に推測するならば、おそらく余ったD型の車台にH型の砲塔を搭載したと考えられますが、マーキングなどを見ると不明点も多いです。
 このIV号のマーキングは海外フォーラムでも話題になっており、また前提としてこのIV号を問わず収蔵している車輌の多くの塗装がリペイントされたものであり、塗装やマーキングがオリジナルかどうか議論の的になっています。

 その上で「419」という番号に着目したいのですが、ドイツ戦車において車体に三桁の数字を振る場合、左から「中隊」「小隊」「◯号車」となります。つまりこの場合ですと、「第4中隊 第1小隊 9号車」ということになるのです。 しかし、例えば44年の編成図などを見るとドイツの装甲師団において1個小隊に割り当てられる戦車は5台であり、9号車というのはおかしいことになってしまいます。
 このため、「小隊ごとに5号車までしかないのに"419"というのは博物館の知識不足によるもの」という意見があります。しかし一方で、東部戦線を経験したベテラン戦車兵の中には、しばしばソ連軍が番号の若い車輌を優先的に狙ってきた(1号車の方が小隊長車である可能性が高いため)ことを受けて、わざと通常と異なる数字の振り方をしたケースもあるといい、実際にそういう目的であるかは不明ではあるものの、6より大きい数字を振っている車輌の写真は結構あります。

panzer68.jpg

「948」


 また車体前面マーキングについては、1944年の北アルザスに展開していた部隊に見られるもの、という情報があるのですが、結局のところよく分かりません。

 ただし、こうしたハイブッド車輌については決して珍しいものではなく、例えばノルマンディーの第22戦車連隊には教材用のIV号戦車B型もしくはC型が5~6輌あったと言われ、それらが実戦に投入されていますので、古い機材が大戦後半まで使われているのはよくありますし、またH型やJ型の車体に短砲身7.5センチ砲の旧型砲塔を搭載したものが投入されたケースなどもあるようです。




P2224657.jpg

 D型は1939年10月から生産され、1940年7月からは30ミリの増加装甲を増設した後期型が登場します。新造車だけでなく前期型を改修して取り付けられたりもしました。

 操縦席と無線手の座席の間の部分に、ピストルポートのハッチが見えます。
 この時期は車体前方機銃のMG34のみならず、ここから拳銃や短機関銃を発砲することも想定していました。



P2224687.jpg

 車体前方機銃のMG34





P2224661.jpg

 しかしながらこの車輌、D型で増設した30ミリ装甲に加えて新たに20ミリ(?)程度の装甲が増設されています。

 また側面にもE型と同型の20ミリの増加装甲が施されており、多くの改修の形跡が読み取れます。

 側面の車体釣上げ用フックの形状は模型だといかに再現するかが見せ所でしょうか。

 改修時期の違いによるものか、リベットやボルトの形状が場所によって異なっている点にも注目です。



P2224662.jpg

 また足回りに着目してみると、軌道輪などもD型ではなくF1型以降のタイプになっています。
 IV号戦車はF1型以降、装甲や武装の強化に伴う重量増加のため履帯の幅が38センチから40センチに拡幅されており、それに伴い軌道輪の形状も変化しています。




P2224670.jpg

 転輪もD型までは中央のグリス注入口にU字型の凸モールドがありましたが、この車輌ではE型以降に見られる形状の転輪になっております。



P2224672.jpg

 履帯と転輪部分のアップ




P2224656.jpg

 フェンダーの蝶番部分



P2224663.jpg

 裏側にも表から打たれたリベットが見えます。
 またフェンダー尖端の角が厚く整えられているのが分かります。



P2224667.jpg

 主砲は7.5センチKwK40 L/48です。
 マズルブレーキ内側も車体と同じ色ですが、リペイントがオリジナルと同様かは定かではありません。





P2224668.jpg

 主砲同軸機銃は外されています。

 防盾基部を見ると、主砲の右側面にアンテナ除けがついていることが分かります。(ということは車体右側面に無線機用のアンテナが設置されていたのですね)


 ここで少々疑問が!

 「この車輌の砲塔は果たして本当にH型の砲塔なのか?」という点です。



 というのも1942年7月以降(もしくは1943年後半以降とも)、残存するD型に対しては「主砲を48口径7.5センチ砲に換装せよ」という通達が出ており、いくつかのD型が48口径に主砲を換装し、訓練部隊や後備の補充機材として使用された例があるからなのです。

 また車長キューポラを上から撮影することができませんでしたが、画像検索などで開いた状態の写真を見ると、ハッチがH型のような片開きタイプではなく、A~G前期型と同様の観音開きタイプになっていました。

 またこのアンテナ除けも気になります。D型というとY字型のアンテナ除けが一般的ですが、アバディーン戦車博物館のD型の24口径7.5センチ砲の基部には、このようなG型にも見られる簡易な形状のアンテナ除け(取り付け位置は異なりますが)がついています。
 簡略化されたアンテナ除けが当初からついていたのか分かりませんが、「主砲を換装したとすれば、その際に簡易型のアンテナ除けをつけたのでは?」と思ってしまったりします。

 メジャーで計測していないので分からないのですが、もし砲塔前面装甲の厚みが30ミリのままであれば、D型の砲塔に48口径の主砲を搭載し、さらに追加で砲塔にシュルツェンを装着したのでは?と個人的に思うのです。
 (写真を見た感じだと30ミリに見えなくも)




P2224676.jpg

 車体後部に回ってみます。
 鎖が垂れ下がっているのは発煙筒で、DおよびE型では途中からこのように発煙筒の周りをカバーで覆っています。


 メインエンジンのマフラーはひしゃげてしまっています。その上にある小さくて細い筒状の部品は、砲塔旋回用の動力エンジンのマフラーです。




P2224679.jpg

 冷却ファン接続解除用のハッチ



P2224678.jpg

 車体後部にあるワイヤーロープを引っ掛けるフックは、角が削られて丸みをもたせています。



P2224675.jpg

 車体後部から見た足回り。



P2224680.jpg

 機関室側面の吸排気グリルのフタは前2つが欠落しています。このフタは気候に合わせて吸排気量を調整するためのものでした。フタを塞ぐ際のストッパーが金板を曲げただけの簡素な作りなのが分かります。

 その上の側面には主砲のクリーニングロッドを固定する環状の金具、下のフェンダーの上にはバールを固定する金具が見えます。



P2224683.jpg

 車体左側面にある予備転輪の収納ケース。この形状のケースはH型から装備されたものによく似ています。ということは、「少なくともH型の登場以降の時期まで改修が続けられていた?」と思ったりします。






P2224693.jpg

 さて、そんなIV号の隣では地元のモデラーが実演をしておりました!(しかも平日!)



P2224694.jpg

 作品も展示
 やはりこの趣味の行き着くところは万国共通なのかもしれません笑

 イギリス人のモデラーさんと模型談義をしていたら、「君も作ってみる?」と言われたりして、なかなか楽しい時間でした。
 ボービントンでは模型やラジコンのイベントも多く開催されておりますが、実車の近くで模型製作をするなんて、実に羨ましい!



P2224691.jpg

 チハ改の作品もあり、イギリス人に日本軍の戦車のマーキングや戦車兵の着装について尋ねられたりしたのですが、あいにくポン軍はさっぱりの門外漢;




 
 ボービントンのIV号戦車は謎が多く、いろいろ推測してしまう車輌でした笑


 そういえば最近はIV号戦車につい検索をかけると、日本語だと某テレビアニメのヒット件数が多く、目的のものが探しにくくなって心苦しいこの頃です笑



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